スマホをお得に手に入れようと考えている方にとって、返却プログラムは魅力的に思えるかもしれませんね。
返却プログラムを利用すると、iPhoneなどの最新スマホを半額で購入できることもありますが、本当にそれがお得なのでしょうか?
例えば、docomoのスマホおかえしプログラム、auのかえトクプログラム、ソフトバンクの新トクするサポート、楽天モバイルの買い替え超得プログラムなどがありますよね。
実は、これらのプログラムにはいくつかデメリットが存在するため、利用する際には注意が必要です。
たとえば、スマホを返却する際に故障があると、修理費が発生したり、返却ができなくなることもあります。
また、スマホをメルカリなどのフリマアプリで売却した方が、返却するよりもずっと高く売れることが多いです。
そこでこの記事では、返却プログラムのデメリットについて詳しく解説していきます。
スマホを安く手に入れたいと思っている方は、ぜひこの記事を読んで、デメリットをしっかり確認してくださいね。
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目次
スマホの返却プログラムとは何?
「返却プログラム」とは、スマホの購入費用を抑えるための仕組みです。
これは、キャリアから分割払いでスマホを購入し、一定の期間のあとにそのデバイスを返すことで残債が不要になるシステムのことを指します。
このプログラムは、いわば「スマホレンタル」と考えることができます。
各携帯会社によってプログラムの名称は異なりますが、内容はほぼ同じです。
例えば、docomoでは「スマホおかえしプログラム」、auでは「かえトクプログラム」、ソフトバンクでは「新トクするサポート」、楽天モバイルでは「買い替え超得プログラム」と呼ばれています。
具体的な例として、docomoの「いつでもカエドキプログラム」について説明します。
このプログラムを利用すると、例えば190,000円のiPhone 15 Pro Maxを購入する場合、24カ月間の支払いが完了するとスマホをdocomoに返却し、残りの半額の支払いが免除されます。
つまり、95,000円(23回×4200円)を支払った後、スマホを返却することで残りの95,000円を支払わずに済むわけです。
これにより、支払いは元の半分くらいで済みますが、2年後にはスマホを返却する必要があります。
【デメリット1】スマホの基本価格が高い
docomoやau、SoftBank、楽天モバイルでの返却プログラムを利用すると、Appleストアで買うよりもスマホの価格が1万円から2万円ほど高くなることがあります。
たとえば、iPhone15の価格を見てみると、Apple公式サイトでの価格に比べて、各キャリアの価格が高く設定されています。
Apple公式サイトでのiPhone15(128GB)は124,800円ですが、docomoでは149,490円、auでは145,640円、SoftBankでは145,440円、楽天モバイルでは140,800円となっています。
iPhone15 Plus(128GB)やiPhone15 Pro(128GB)、iPhone15 Pro Max(256GB)も同様に、各キャリアの価格はApple公式サイトよりも高くなっています。
これは、スマホの元の値段が高くなっているためです。
キャリアが設定する価格が高い理由の一つとして、返却プログラムなどの特典を提供することで、お店側が負担するコストをカバーしている可能性があります。
そのため、docomoやSoftBankのショップでiPhoneを購入する際には、価格が通常より高くなることがあるのです。
持ち込みのスマートフォンでも使えるの?
Appleストアで購入したiPhoneは、実はdocomoやau、SoftBankなどのキャリアで使うことができます。
これは、Appleストアで売られているスマートフォンがSIMフリー(キャリアに依存しない)であるためです。
また、Amazonや楽天、メルカリなどで購入したSIMフリースマホも同様に使えますが、キャリアに持ち込むためにはSIMカードの交換が必要で、それには手数料がかかることがあります。
ただし、SIMロックされたスマートフォンはそのままでは他社のキャリアで使えません。
SIMロックとは、特定のキャリアのみで使用できるように制限された状態のことです。
SIMロック解除は、購入したキャリアの店舗やオンラインでの手続きを通じて行う必要があります。
iPhoneを新品で購入するなら、Apple Storeがおすすめですが、特に注意点はありません。
Amazonでは新品や中古が販売されており、特に「Amazon Renewed」として認定されたリファービッシュ品は品質が保証されています。
メルカリでは主に中古品が販売されており、掘り出し物を見つけることができますが、個人販売が多いため、購入時には慎重になる必要があります。
また、SIMロックされた商品もあるため、購入前にはその点を確認することが大切です。
安くスマホを手に入れたい場合は、中古スマホを個人で購入して使う方法もありますが、その際は十分な注意が必要です。
【デメリット2】メルカリで売却したほうが利益が出る
プログラムを使ってスマホを購入すると、2年間支払いを続けた後にデバイスを返すことで、代金がほぼ半分で済むというメリットがあります。
しかし、2年後に返すよりも、メルカリで売却してしまった方がお金を得やすいことが分かっています。
たとえば、2021年に89,818円から122,545円で購入したiPhone 13を例にすると、2023年10月時点でメルカリでは約80,000円前後で売れていることがあります。
これは購入時の価格から見ると、わずか1万円程度の損失で、プログラムよりも得するということです。
さらに、スマホを中古ショップに売ることも一つの選択肢です。
例えば、ゲオでiPhone 13(128GB)を売ると、中古品の買取価格が57,200円から45,760円になることがあります。
もしメルカリでの売り方が分からない方は、中古ショップでの売却も考えてみてください。
特に高価なモデル、例えば「pro」や「promax」などは、メルカリや中古ショップでの価格差が大きくなることがありますので、より利益を得やすいです。
自分のスマホでも売れるのか?
確かに、SIMフリーのスマホが売れやすいとよく言われますが、docomoやSoftBankなどのキャリアで購入したスマホでも十分に売れますよ。
メルカリなどのフリマアプリで実際に売られている例を見ると、SoftBankで購入したiPhoneでもしっかりと売れていることがわかります。
売却する際の注意点として、スマホのSIMロック解除の有無が価格に影響します。
SIMロックとは、特定のキャリアのSIMカードしか使えないようにするロックのことで、これが解除されていると他のキャリアのSIMカードでも使えるようになります。
そのため、解除されているスマホはより広い市場で売ることができ、価格が上がる傾向にあります。
SIMロック解除は、キャリアの店舗で手数料3,300円を支払って行う方法と、自分で無料で行う方法があります。
また、もし解除がされていなくても、購入者が自分で解除を行うことが可能なので、それが理由で売れないことは少ないです。
ですから、キャリアで購入したスマホもメルカリで売却する際は、SIMロック解除をしておくと良いでしょう。
それによって、より多くの人に興味を持ってもらえ、スムーズに売れる可能性が高まります。
【デメリット3】故障していると自己負担がある
返却プログラムでスマホをお得に手に入れることができるかもしれませんが、実はちょっとした注意点があるんです。
特に気をつけたいのは、スマホが故障したり、傷がついたりしている場合です。
このプログラムでは、返却するスマホがきれいな状態でなければならないため、もし傷や故障があると、修理費を払わなければならないことがあります。
たとえば、修理に22,000円かかることもあります。
2年間スマホを使っていると、どうしても小さな傷がついたり、うっかり落としてしまうこともありますよね。
だから、プログラムを利用している間は、スマホをとても大切に扱わないといけません。
毎日使うスマホだから、ちょっとしたことにも気を使う必要があるんです。
プログラムを使うときは、スマホを新品のようにきれいに保つことが大切です。
これを心がけないと、思わぬ出費をすることになるかもしれませんね。
ですので、利用する前にはこの点をしっかりと考慮に入れて、スマホをどう管理するかを計画しておくといいですよ。
破損・キズ対策すべきか?
スマホを返却プログラムやメルカリ、中古ショップで売るときは、傷がつかないようにしっかり対策をすることが大切です。
傷一つで価格が大きく変わってしまうことがあるからです。
特に、スマホの画面が割れたり、周りに傷がついたりすると、買取価格がぐんと下がってしまいます。
傷対策としては、ガラスフィルムを貼る、スマホケースを使う、これらの2つのことを最低限するのをおすすめします。
「100均の商品で十分だよ」と思う方もいるかもしれませんが、実は100円ショップの保護フィルムやケースは耐久性が低く、しっかりとした破損対策には向いていません。
ですから、少なくとも1,000円以上の少し高めの保護グッズを選ぶようにしましょう。
これにより、スマホを長持ちさせ、高く売ることができるようになります。
スマホを大切に扱い、しっかりと対策をして、賢く売却しましょうね。
【デメリット4】返さないと支払いが続く
プログラムで買ったスマホを、決められた24ヶ月の期間が終わっても返さなかったら、どうなるか知っていますか?
例えば、ドコモの「スマホおかえしプログラム」を利用している場合、24ヶ月が終わるとスマホを返すことが予定されています。
そのときスマホを返せば、次の月からはもうスマホの残りの支払いをしなくても大丈夫です。
でも、もし返却を忘れたら、引き続き支払いを続けなければなりません。
このように返却を忘れてしまうと、本来半額で済むはずだったスマホの代金を全額支払うことになってしまい、結果的に高い費用がかかってしまうんですね。
ですから、返却期限を忘れないように、リマインダーに入れておくのがおすすめです。
もし支払いをストップしたらどうなる?
もし分割払いを途中でやめてしまったら、いくつか困ったことが起こるかもしれません。
まず、そのスマホはインターネットに繋がらなくなってしまうことがあります。
これを「赤ロム」と言います。赤ロムとは、支払いが完了していないために、販売しているキャリアからネットワークの使用が制限された端末のことです。
つまり、SIMカードがあっても、そのスマホ自体が使えなくなってしまうんです。
さらに、支払いをやめると裁判になることもありますし、信用情報に傷がついてしまって、将来的にローンが組めなくなるなどのリスクもあります(ブラックリストに載る)。
スマホはIMEIという固有の番号で管理されていて、これがあるとキャリア側で支払いがされているかどうかを確認できるのです。
ですから、分割でスマホを買うときは、必ず最後まで支払いを続けることが大切です。
支払いを途中でやめてしまうと、大変なことになるかもしれませんよ。
【デメリット5】2年経過後も契約を解除できない
「新・トクするサポート」を利用している場合、2年後にスマホを返すとき、新しいデバイスはソフトバンクで再び契約しなければなりません。
この条件を満たさないと、返却プログラムのメリットは受けられず、通常の料金で支払いを続ける必要が出てきます。
時間が経つと忘れてしまうので「またソフトバンクを使わなきゃいけないの?」と思うかもしれませんが、契約時に説明されているはず。
もし、2年後に格安SIMや他のキャリア、たとえばauやdocomoに変更したい場合は、このプログラムは利用できませんし、トータルの結果として大損してしまうかもしれません。
そのため、ソフトバンクのサービスを継続して使用する予定がない方は、他の購入オプションを検討した方が良いかもしれません。
【デメリット6】24回よりも早く返すと損するかも
docomoの「スマホおかえしプログラム」を使っていると、スマホの支払いは24回分が必ず決まっています。
もし、24回の支払いが完了する前にスマホを返したくても、残りの支払いを止めることはできません。
「途中でやめたい」と思っても、それはできないんですね。
たとえば、もし早くスマホを返却しても、24回の支払いは変わらず続きます。
さらに、支払いを早めに済ませようと前払いをしても、24回分の支払いが完了していなければ、結果として二重に払うことになってしまうかもしれません。
つまり、このプログラムでは、24回の支払いを完了するまで、支払いが絶対に続くということです。
そのため、docomoの「スマホおかえしプログラム」を選ぶときは、この条件をしっかりと理解しておくことが大切です。
返却プログラムを使うのがおすすめな人へメリットを紹介
なんだかデメリットだらけだと感じるかもしれませんが、実は一定の方々には大きなメリットがあります。
このプログラムは、2年ごとに最新のスマホに変えたい方、スマホの売り買いが面倒だと感じる方、そして長く同じキャリアを使い続ける予定の方に特におすすめです。
また、お金のことをあまり気にせずに頻繁に最新のスマホに変えたいと考えている方にもぴったり。
自分で売買や契約の手続きをするのが面倒だと思っている方には、非常に便利なプログラムですよ。
これらに当てはまるならば、新しいスマホへの移行がスムーズに、そして簡単に行えるため、このプログラムを活用してみる価値はあるでしょう。
【結論】スマホ返却プログラムがお得かどうかは使い方次第
この記事を通して返却プログラムが持つデメリットについて見てみると、いくつかの点が挙げられます。
まず、スマホの元々の価格が高く設定されていること、また、返却プログラムで半額程度の負担になるよりも、メルカリで販売したほうが利益が得られる場合があります。
さらに、スマホが破損や故障した場合には修理費が発生するため、日常的にスマホを非常に慎重に扱う必要があります。
もし返却を忘れると、予定された割引が適用されず、高い費用が続けて発生してしまいます。
これらの点を考慮すると、返却プログラムのメリットは特定の条件下でしか感じられないことが多いです。
自分でスマホの売買や契約の手続きを行うことができる人には向かないサービスかもしれません。
ただ、2年ごとに最新のスマホに買い替えたいと考えていて、キャリアを変更する予定がない人にとっては便利で合っているかもしれません。
もし返却プログラムを利用してスマホを購入するかどうか迷っているなら、返却プログラムを気にせずに購入する方がお得かもしれません。
返却プログラムは意外と損や手間が多いため、利用する際は注意書きをよく読んで慎重に利用することをお勧めします。
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