よく「iPhoneは2年でバッテリーを交換したほうがいい」という話を耳にしますが、本当にそうなのでしょうか?
実は、この「2年」という基準は必ずしも正確ではないんです。
そこでこの記事では、iPhoneはどのタイミングでバッテリー交換すべきなのか解説します。
最新のiPhoneシリーズのバッテリー性能や使用データをもとに、適切な交換時期について詳しく紹介するので参考にしてみてください。
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目次
iPhoneのバッテリーの仕組みを理解しよう
まずは、iPhoneのバッテリーについて基本的な知識を押さえておきましょう。
iPhoneに搭載されているのは、リチウムイオンバッテリーと呼ばれる充電池です。
このバッテリーは使用とともに劣化していきますが、その進行度合いは使い方によって大きく異なります。
たとえばiPhone 15シリーズでは、バッテリー容量が標準モデルで3,349mAh、Pro Maxモデルで4,422mAhとされています。
これまでの機種と比べて大容量化が図られているのがわかりますね。
バッテリー劣化の仕組み
リチウムイオンバッテリーは充放電を繰り返すたびに、少しずつ劣化していきます。
これはiPhoneだからということではなく、どのような端末でも同様の仕組みです。
充電式バッテリーはすべて消耗品で、化学的経年劣化が進むにつれて性能が低下します。リチウムイオンバッテリーの化学的経年劣化が進むと充電可能な容量が低下し、その結果、バッテリーの寿命が短くなり、最大瞬時給電能力 (ピーク電力) も低下します。
(引用元:Appleサポート)
実際の使用環境や充電の仕方によっても、劣化具合は大きく変わってきます。
Apple社の公式データによると、理想的な使用環境下では、フル充電を500回繰り返したとしても最大容量が80%をキープできるとのこと。
ただし、これは最も良好なケースの話なので、絶対に2年ほどしか電池が持たないとは言えないんですね。
バッテリー性能を確認する方法
では、実際にご自身のiPhoneのバッテリー状態を確認してみましょう。
iPhoneには便利なバッテリー診断機能が搭載されているんです。
この機能を使えば、現在のバッテリーの状態を正確に把握することができます。
私も定期的にチェックしていますが、この機能は本当に便利ですよ。
バッテリー診断の具体的な手順
まずは「設定」アプリを開いて、「バッテリー」をタップしてください。
そこに表示される「バッテリーの状態と充電」という項目で、現在のバッテリーの最大容量が確認できます。
この数値が80%を下回ると、iPhoneの動作に影響が出始める可能性があります。
また、「最適化された充電」がオンになっているかどうかも、ここでチェックできます。
実は、この設定をオンにしておくだけでも、バッテリーの寿命を延ばすことができるんですよ。
バッテリー劣化に影響を与える要因
バッテリーの劣化速度は、使い方によって大きく変わってきます。
同じ機種を使用していても、ユーザーによって劣化度合いに大きな差が出ることが分かっています。
では、この差が生まれる原因について、具体的な理由を詳しく見ていきましょう。
充電習慣による影響
最も大きな影響を与えるのが、日々の充電習慣です。
Apple社の研究によると、バッテリーが切れたまま放置したり、100%を超えても充電し続けたりすることは、劣化を早める原因とされています。
理想的な充電範囲は20%から80%の間くらいが良いでしょう。
この範囲内で充電を行うことで、バッテリーを温存しつつ寿命を延ばすことができます。
私も最近はこの習慣を意識していて、バッテリーの減りが緩やかになったような気がしていますよ。
使用頻度と負荷の影響
ゲームやビデオ編集などの高負荷アプリの使用は、バッテリーへの負担が特に大きいかもしれません。
例えば、人気ゲーム「原神」を1時間プレイすると、通常のSNSなどを閲覧するときと比べて、多くのバッテリー消費量が確認されています。
また、カメラの連続使用や動画撮影も、バッテリーに大きな負荷をかける要因となります。
4K動画の連続撮影時は、通常使用時よりも早くバッテリーが消費される傾向がありました。
環境要因がバッテリーに与える影響
実はバッテリーの劣化には、使い方だけでなく環境要因も大きく関わっています。
特に気温は重要な要素で、iPhoneの動作に適した温度範囲は16~22℃とされています。
iPhone は幅広い温度環境下で正常に動作するように設計されていますが、最適な温度範囲は 16° ~ 22°C (62° ~ 72°F) です。周囲の温度が 35° C (95° F) を上回るときにデバイスを使用または充電すると、バッテリーの寿命が早まるおそれがあります。
(引用元:Appleサポート)
この範囲を超えると、バッテリーの劣化が加速するだけでなく、端末自体にも悪影響を及ぼす可能性があるんです。
温度管理の重要性
夏場の車内や直射日光の当たる場所に放置すると、端末内部の温度は45℃以上に上昇することもあります。
このような高温環境では、バッテリーの劣化速度が通常の2倍以上になることも。
逆に、寒い冬の屋外では、一時的にバッテリーの性能が低下することがあります。
私の経験では、冬のスキー場でiPhoneを使用していた時、わずか30分で電池残量が20%も減少してしまったことがありました。
バッテリー交換のタイミング
先述のとおりバッテリー交換の理想的なタイミングは、実は使用状況によって大きく異なります。
Apple社は「最大容量が80%を下回った時点」を交換の目安としていますが、これは絶対的な基準ではありません。
私の見解では、実際の使用感と合わせて判断することが重要だと考えています。
交換時期を見極めるポイント
バッテリー交換を検討すべきタイミングには、いくつかの明確なサインがあります。
急な電源オフや、使用中の突然の再起動が発生するようになった場合は、何らかのトラブルが発生している可能性があるので要注意です。
また、充電の減りが極端に早くなり、昼までもたないような状況になった場合も交換時期の目安となります。
iPhoneって15万円もするのに、1〜2年使ったらマジ充電が1日もたない。
モバイルバッテリー持つのもめんどくさいから、iPhone自体の重さ2倍でもいいのでバッテリー1.5倍くらいにできませんかね。
— おくるん/20代手取り15万円フリーター (@okurun1110) June 1, 2024
使用開始から2年が経過していなくても、これらの症状が出始めたら、交換を検討する価値はあるでしょう。
バッテリーの充電サイクル500回とは、あくまで目安です。
そのため、実際は2年を基準とするよりも、実際の使い心地にどの程度の支障がでているかどうかで判断することをおすすめします。
賢いバッテリー管理で2年おきより長く使えるかも
「2年おきのバッテリー交換」というiPhoneに対する一般的な認識は、必ずしも正しくないかもしれません。
実際の交換時期は、使用頻度や使い方、環境要因など、様々な条件によって変わってきます。
大切なのは、定期的にバッテリーの状態をチェックし、適切な充電習慣を心がけること。
最大容量が80%を下回ったら交換を検討する、という基準は参考にはなりますが、実際の使用感や自分のニーズに合わせて判断することをお勧めします。
また、予防的な対策として、適切な温度管理や充電習慣を意識することで、バッテリーの寿命を大幅に延ばすことができます。
結局のところ、2年という期間にこだわる必要はなく、自分の使用状況に合わせて柔軟に判断することが、iPhoneを長く快適に使い続けるコツではないでしょうか。
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