「iPhoneに機種変更したけど、赤外線通信ができないの?」「Androidスマートフォンは赤外線に対応しているの?」こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、スマートフォンの赤外線機能を巡っては、iPhoneとAndroidで大きな違いがあります。
そこで今回の記事では、iPhoneとAndroidの赤外線機能の有無や代替手段について、詳しくご説明していきます。
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目次
iPhoneの赤外線機能について
結論から申し上げますと、iPhoneには赤外線通信機能が搭載されていません。
初代iPhoneから最新のiPhone 15シリーズまで、Apple社は一貫して赤外線通信機能を採用していないんです。
これには、いくつかの理由が考えられます。
アップルの選択理由
Appleは、より高速で安定した通信方式としてBluetoothやWi-Fiを採用しています。
赤外線通信は通信速度が遅く、見通しが必要という制限があるため、アップルはより使い勝手の良い技術を選択したのです。
例えば、Bluetoothの通信速度は最大で24Mbpsに達しますが、従来の赤外線通信(IrDA)は最大でも4Mbps程度でした。
また、Wi-Fiダイレクトという機能を使用すれば、最大で800Mbpsもの高速通信が可能になります。
iPhoneでのデータ共有方法
赤外線の代わりに、iPhoneではAirDropという独自の技術が採用されています。
AirDropは、Wi-FiやBluetoothの無線通信を通じて、Apple製の端末同士で写真・動画やWebサイト、メモなどのコンテンツが共有できる機能です。iPhone同士はもちろん、MacBookやiPadともコンテンツの共有ができます。
(引用元:楽天モバイル公式)
AirDropは、Wi-FiとBluetoothを組み合わせた技術で、写真や連絡先などのデータを簡単に共有できます。
通信速度も速く、私の場合は1GBの写真データなら約10秒程度で転送できました。
私も日常的にAirDropを使用していますが、その使い勝手の良さには本当に感心させられます。
Androidの赤外線機能の現状
一方、Androidスマートフォンの場合は状況が少し複雑です。
かつては多くの機種に赤外線機能が搭載されていましたが、現在では徐々に搭載機種が減少している傾向にあります。
具体的な状況を見ていきましょう。
最新機種での対応状況
2024年現在、日本市場で販売されている主要なAndroidスマートフォンの多くは、赤外線通信機能を搭載していません。
えば、Samsung Galaxy S24シリーズやGoogle Pixel 8シリーズには赤外線ポートがありません。
ただし、一部の機種、特に日本メーカーの機種には、まだ赤外線機能が残されているものもあります。
過去に発売されたシャープのAQUOSシリーズの一部機種などが該当します。
メーカーごとの対応差異
スマートフォンメーカーによって、赤外線機能への対応方針は大きく異なります。
例えば、Xiaomiの一部機種では、赤外線ポートを搭載し、テレビやエアコンなどの家電製品をリモコン代わりに操作できる機能を売りにしています。
これは、特にアジア市場でニーズが高いためだと言われています。
赤外線懐かしいw w w w w
iPhoneは赤外線がないから流行らないと言われた懐かしい思い出。— 【公式】水戸部@丸の内OL (@GRTN_NXST) October 3, 2024
一方で、Appleをはじめとする多くのメーカーは赤外線機能を廃止する方向に進んでいるのが現状です。
赤外線通信の特徴と限界
ここで少し、赤外線通信の特徴について詳しく見ていきましょう。
この技術についてよく理解することで、なぜ多くのスマートフォンメーカーが赤外線機能の搭載を見直しているのか、その理由が見えてきます。
赤外線通信の仕組み
赤外線通信は、目に見えない赤外線を使ってデータを送受信する技術です。
IrDA(Infrared Data Association)という規格に基づいており、通信速度は最大で4Mbps程度となっています。
この速度は、1MBの写真データを転送するのに約2秒かかる計算になります。
ただし、これは理想的な環境での速度であり、実際の転送時間はもっと長くなることが一般的です。
また、送受信機の間に障害物があると通信ができないという特徴もあります。
赤外線通信のメリット・デメリット
赤外線通信の最大のメリットは、異なるメーカーの端末間でもデータのやり取りができる互換性の高さです。
特に、ガラケー時代から使われてきた技術なので、古い機器との互換性が優れています。
一方で、通信距離が短く、最大でも1メートル程度しか離せないというデメリットがあります。
また、直線上に機器を向き合わせる必要があり、あまり使い勝手が良いとは言えないんです。
現代の代替技術
赤外線通信に代わる新しい技術は、より便利で高速なデータ転送を実現しています。
次は、これらの役立つ技術について詳しく見ていきましょう。
私も実際に普段から使っていますが、今では私たちの生活には欠かせないものだと思っています。
Bluetooth機能の進化
現代のスマートフォンに搭載されているBluetooth 5.0以降の規格は、通信速度が大幅に向上しています。
最新のBluetooth 5.3では、理論値で最大50Mbpsの転送速度を実現。
これは従来の赤外線通信の10倍以上の速さです。
また、通信距離も機器によっては最大10メートルまで確保できる場合もあり、使い勝手が格段に良くなっています。
Wi-Fi Directの活用
Wi-Fi Directは、Wi-Fiルーターを介さずに機器同士を直接接続できる技術です。
Wi-Fi Directって便利だなぁ。
SD無い端末からサクサク転送出来る…— はいね (@haine256) February 23, 2024
Bluetoothよりも通信速度がはやい傾向があるため、大容量のデータ転送はスムーズに行うことができますよ。
私も写真を印刷する際にプリンターでよく使用していますが、その速さには本当に感動します。
新しいデータ共有の方法
それでは、実際にスマートフォン間でデータを共有する際、どのような方法が最適なのでしょうか。
機種やOSの組み合わせごとに、おすすめの方法をご紹介します。
iPhone同士の場合
iPhone同士でのデータ共有には、AirDropが圧倒的に便利です。
AirDropは、近くにいる相手を自動的に検出し、写真や動画、連絡先などを数タップで送信できます。
セキュリティ面でも、相手を指定して送信できるため、誤送信の心配が少ないんです。
Android同士の場合
Android端末同士では、「Nearby Share」(以前の「Android Beam」の後継)が便利です。
この機能は、BluetoothとWi-Fiを組み合わせることでデータ転送が可能です。
設定方法も簡単で、端末の設定メニューから「接続」や「デバイス接続」などを開き、「Nearby Share」を有効にするだけです。
2024年現在、ほとんどのAndroid端末でこの機能が利用可能となっています。
iPhone・Android間の共有方法
異なるOS間でのデータ共有には、様々なアプリやサービスが利用できます。
例えば、Google DriveやDropbox、LINEなどのアプリを使えば、写真や動画、文書などを簡単に共有できます。
特にLINEは日本のユーザーが圧倒的に多いですよね。
私も友人など、異なるOSの人が沢山いる環境でのデータ共有に、よく活用していますよ。
まとめと今後の展望
iPhoneには赤外線機能が搭載されていませんが、その代わりにAirDropという優れた代替技術があります。
一方、Androidスマートフォンでは、一部の機種で赤外線機能が残されているものの、主流はBluetooth 5.0以降やWi-Fi Directなどの新しい技術に移行しています。
データ共有の方法は、同じOS間では純正の機能を、異なるOS間ではサードパーティのアプリやクラウドサービスを活用するのがおすすめです。
このように、新しい技術をうまく活用することで、赤外線通信時代よりもさらに便利なデータ共有や機器操作が可能になっているんですね。
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