2024年8月13日、Googleは新型スマートフォン「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」を発表しました。
高性能や先進的なAI機能で注目を集めるこれらの新機種ですが、ワイヤレス充電の対応状況について、多くのユーザーが関心を寄せています。
本記事では、Pixel 9シリーズのワイヤレス充電機能について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
目次
Pixel 9シリーズの概要
まずは、Pixel 9シリーズの基本的な情報から見ていきましょう。
発売日と価格
- Pixel 9：9月4日発売、128,900円から
- Pixel 9 Pro：8月22日発売、159,900円から
- Pixel 9 Pro XL：9月4日発売、177,900円から
これらの機種は、Google StoreやNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクで取り扱われる予定です。
主な特徴
Pixel 9シリーズは、新しいGoogleオリジナルSoC「Tensor G4」を搭載しています。この新チップは、「Gemini Nano」と呼ばれるマルチモーダルAIを実行できる初のプロセッサとなっており、高度なAI機能や優れた写真・動画撮影能力を実現しています。
各モデルの特徴を簡単にまとめると以下のようになります。
- Pixel 9：6.3インチのActuaディスプレイ、12GBのRAM、デュアルカメラを搭載
- Pixel 9 Pro：6.3インチのSuper Actuaディスプレイ、16GBのRAM、トリプルカメラを採用
- Pixel 9 Pro XL：6.8インチのSuper Actuaディスプレイ、16GBのRAM、トリプルカメラを採用
カラーバリエーションも豊富で、Pixel 9はObsidian、Porcelain、Wintergreen、Peonyの4色、Pixel 9 ProとPixel 9 Pro XLはObsidian、Porcelain、Rose Quartz、Hezelの4色が用意されています。
Pixel 9シリーズバッテリー性能と充電機能
Pixel 9シリーズは、前モデルから大幅にバッテリー性能が向上しています。全モデルで24時間以上の駆動が可能となり、長時間の使用にも耐えられるようになりました。
バッテリー容量
- Pixel 9、Pixel 9 Pro：4,700mAh
- Pixel 9 Pro XL：5,060mAh
これらの大容量バッテリーにより、1日中安心して使用できます。さらに、急速充電やワイヤレス充電、バッテリーシェア機能にも対応しており、充電に関する利便性も大幅に向上しています。
有線充電
有線充電については、以下の出力に対応しています：
- Pixel 9、Pixel 9 Pro：最大27W出力
- Pixel 9 Pro XL：最大37W出力
この高出力の充電により、短時間で十分な充電が可能となっています。
「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」は ワイヤレス充電・Qi2に対応してる？
Pixel 9シリーズは、すべてのモデルでワイヤレス充電に対応しています。しかし、使用する充電器によって、充電速度や充電時間に大きな差が出る可能性があるので注意が必要です。
一般的なQi認証のワイヤレス充電器を使用する場合、Pixel 9シリーズは最大12Wの出力で充電が可能です。これは決して遅い速度ではありませんが、Qiの規格が最大15Wまで対応していることを考えると、最高の性能とは言えません。
Pixel Stand (第2世代)での充電
ワイヤレス充電の性能を最大限に引き出すには、Google純正の「Pixel Stand (第2世代)」を利用することをお勧めします。Pixel Stand (第2世代)を使用すると、各モデルで以下の出力での充電が可能となります。
- Pixel 9：最大15W
- Pixel 9 Pro：最大21W
- Pixel 9 Pro XL：最大23W
Pixel Stand (第2世代)には、充電時の発熱を抑えるための冷却ファンが内蔵されています。これにより、高い充電効率を維持したまま安全に充電することができます。
Pixel 9シリーズはQi2には対応していない
残念ながら、Pixel 9シリーズはQi2には対応していません。Qi2は、マグネットを活用した新しい充電規格で、充電コイルと充電パッドの位置を正確に合わせることができるため、ワイヤレス充電特有の「位置ずれ」問題を解消し、高効率の充電が可能となります。
Googleは昨年、ワイヤレス充電技術の専門家であるLiyu Yangを国際標準化団体WPCの理事会メンバーとして送り込んでおり、将来的にPixelシリーズがQi2に対応する可能性は高いと予想されていました。しかし、Pixel 9シリーズではその対応が間に合わなかったようです。
リバース充電（バッテリーシェア）には対応
Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLの3機種は、リバース充電機能である「バッテリーシェア」に対応しています。
この機能を使用すると、スマートフォンの背面に、PixelのワイヤレスイヤホンBudsシリーズなどの対応デバイスを置くだけで、スマートフォンのバッテリーを他のデバイスに「おすそ分け」して充電することができます。
なお、Pixel 9 Pro Foldについてはバッテリーシェア機能に対応していないようです。
まとめ
Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLの全モデルがワイヤレス充電に対応しています。一般的なQi認証の充電器を使用する場合、最大12Wでの充電が可能です。
しかし、より高速な充電を求める場合は、Google純正の「Pixel Stand (第2世代)」の使用を検討するとよいでしょう。
Pixel Stand (第2世代)を使用すると、Pixel 9は最大15W、Pixel 9 Proは最大21W、Pixel 9 Pro XLは最大23Wでの充電が可能となり、充電時間を大幅に短縮することができます。
残念ながら、Pixel 9シリーズは最新のQi2規格には対応していません。Qi2規格は、マグネットを活用して充電効率を高める新しい技術ですが、今回のモデルでは採用されていません。
ただし、Googleがワイヤレス充電技術の専門家を国際標準化団体WPCの理事会メンバーとして送り込んでいることから、将来的なPixelシリーズでのQi2対応の可能性は高いと予想されています。
Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLは「バッテリーシェア」と呼ばれるリバース充電機能にも対応しています。
この機能を使えば、スマートフォンの背面に他の対応デバイス（例えばPixel Buds）を置くだけで、ワイヤレスで充電することができます。これは外出先でイヤホンの電池が切れそうな時など、非常に便利な機能といえるでしょう。
Pixel 9シリーズを選択する際は、これらのワイヤレス充電機能を考慮に入れることが重要です。高速充電を重視する場合は、Pixel Stand (第2世代)との組み合わせを検討しましょう。
また、Qi2対応のアクセサリやマグネット式充電器を使用したい場合は、現時点では対応していないことに注意が必要です。バッテリー容量や充電速度を最も重視する場合は、Pixel 9 Pro XLが最適な選択肢となるでしょう。
総じて、Pixel 9シリーズはワイヤレス充電技術において一定の進化を遂げていますが、最新のQi2規格への対応など、さらなる進化の余地も残されています。
しかし、高速充電や便利なバッテリーシェア機能など、実用的な機能は十分に備えており、多くのユーザーのニーズを満たすことができるでしょう。
ユーザーの使用スタイルや優先する機能に応じて、最適なモデルを選択することが重要です。